アヴァンギャルド・チャイナ - <中国当代美術> 二十年 - に行く。ジャン・ペイリー(張培力)の、洗面器で鶏を延々と洗い続けるビデオ・アート<ドキュメント:衛生No.3>も(如何にもで)良かったが、ヤン・フードン(楊福東)のヴィデオ・インスタレーション<断橋無雪>の、8面のスクリーンに次々に浮かんでは消える断片にはやられる。(記憶可能な)数種類に限定された印象的な風景・小道具(小舟など)・人物が組み替えられて、8面スクリーンを渡ってゆく。残像との間に僅かなずれ(風景のずれ・小道具のずれ・人物のずれ・時間のずれ・そしてスクリーンのずれ)を起こしながら反復される断片は、正に行きつ戻りつ漂う小舟のようで、さながらジャック・リヴェットの『セリーヌとジュリーは舟で行く』を思わせた……と言えば誉め過ぎだろうか? 宋の時代の悲恋「白蛇伝説」を引用しているとのことで、白蛇の化身の女が人間の男と恋に落ちて夫婦となり、正体が知られて退治されるという異類婚姻譚「白蛇伝」なのだと思うが、どういう引用なのかは勿論良く分からないし、分かる必要もないものの、「白蛇伝」について知りたくなる。取り敢えず、南條竹則の『蛇女の伝説』と上田秋成の「蛇性の淫」を読むこととする。